■ メタボリックシンドロームとは
メタボリックとは「代謝」のこと。メタボリックシンドロームは「代謝症
候群」ともよばれ、「肥満症」「高血圧」「糖尿病」「高脂血症」などの
複数の生活習慣病を引き起こした状態を指します。現在、40歳以上の日本
人の3分の1以上がメタボリックシンドローム、またはその予備軍だと言わ
れています。
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メタボリックシンドロームの診断基準
現在厚生労働省では、以下の(1)の状態であり、かつ(2)〜(4)の3項目
のうち2項目以上あてはまるものをメタボリックシンドロームとしています。
(1) |
内臓脂肪型肥満 |
腹部断面で、内臓脂肪面積100cm2以上 (腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上) |
(2) |
高血糖 |
空腹時血糖110mg/dL以上 |
(3) |
高血圧 |
収縮時血圧130mmHg以上、拡張期血圧85mmHg以上のいずれか、または両方ともあてはまる状態 |
(4) |
高脂血症 |
血清中性脂肪150mg/dL以上、血清HDLコレステロール値40mg/dL未満のいずれか、または両方ともあてはまる状態 |
メタボリックシンドロームになると、糖尿病の発症リスクは通常の7〜9倍、
心筋梗塞や脳卒中の発症リスクは約3倍にもなると言われています。
■ 内臓脂肪とは
脂肪には「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の2種類あります。メタボリックシン
ドロームを引き起こす要因となっているのは「内臓脂肪」つまり「リンゴ型
肥満」です。
→脂肪の種類についてくわしくは「体脂肪の種類 あなたはリンゴ型?洋ナシ型?」
内臓脂肪が危険な理由
内臓脂肪の役割は、エネルギー源である脂肪を「短期的」に貯えることです
。空腹時や運動後は脂肪分を分解し、食後は脂肪を貯えた後、エネルギーと
して体内へ送りだします。しかし内臓脂肪が過剰に蓄積されると、食後に脂
肪分を貯える場所がなくなり血液中に脂肪が溢れた「高中性脂肪」の状態に
なります。また脂肪細胞は、動脈硬化を予防する「アディポネクチン」と、
動脈硬化を促進させる「アディポサイトカイン」という物質を分泌していま
す。通常はこれらの分泌バランスが保たれているのですが、内臓脂肪が過剰
になるとバランスが崩れアディポネクチンが減少し、アディポサイトカイン
が過剰に分泌されるようになり、動脈硬化を引き起こす原因となります。
■ メタボリックシンドロームの予防には
では内臓脂肪を減らしメタボリックシンドロームを予防するためには、どう
すればよいのでしょうか?
予防と対策
メタボリックシンドロームの予防と対策には、「食生活」と「運動習慣」を
改善し、脂肪を燃焼させて肥満を解消することが必要です。
(1) |
食事 |
高カロリー、高脂肪、塩分の強い食事を避ける。 腹八分目にし1日3食規則正しく摂る。 アルコールは控え目にし、禁煙を心がける。 |
(2) |
運動習慣 |
ウォーキングやジョギング、水泳など毎日続けられる適度な運動習慣をつける。 睡眠、休養をしっかりと取る。 |
脂肪燃焼についてくわしくは「脂肪を燃やすメカニズム」
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