■ 皮膚は、3つの層(表皮・真皮・皮下組織)になっています。
コスメ商品の宣伝などでよく耳にするコラーゲンとは皮膚の中のどこに
あり、どんな形をしているの?ここでは、美しいお肌
を作る3つの層の働きやメカニズムを説明します。知らないで、何気な
く間違ったスキンケアをしている人を見ると 本当に老後が恐ろしいの
で、やっぱり基礎知識が付けておきましょう!
■ 皮膚の構造〜表皮
【表皮】
お肌が生まれかわるところ(0.06〜0.2ミリ)で、「角質層」
「顆粒層」 「有棘(ゆうきょく)層」 「基底層」の4つの層から
できています。一番下の基底層から生まれた細胞が徐々に上へ押し上げ
られ、最後はフケやアカとなってはがれていきます。この細胞の生ま
れ変わりを表皮の新陳代謝=ターンオーバーといい正常な新陳代謝で
約28日周期で起こります(加齢とともにサイクルの周期は遅くなり
ます)。
【角質層】
角質層は約14日間、様々な刺激から身体を守る役目をしてくれます。主
成分はケラチン(タンパク質)でケラチンは水分を吸収する力、伸縮性
が強く抵抗力があり、皮膚を保護する役目となっています。また、角質
層の水分量は約10〜20%に保たれていて、NMF(天然保湿因子)と細
胞間脂質が水分を保持してくれます。
【基底層】
基底層では、毛細血管から栄養をもらった基底細胞が細胞分裂を行い新
生、増殖を繰り返しています。その中の10個に1つメラノサイトとい
う茶褐色のメラニン色素を作る細胞があり、紫外線を受けるとメラニン
色素が生成されますが、他に細胞と同様ターンオーバーによって上へ押
し上げられ、最後にはアカとしてはがれていきます。
【肌の表面】
お肌の表面は、皮溝と皮丘から出来ていて、毛孔と汗孔があります。汗
と皮脂が混ざって、皮脂膜という水分の蒸発を防ぐ天然のクリームとな
り肌を覆って潤いを保ちます。通常は弱酸性で細菌の増殖が防止されま
すが、アルカリ性に傾くと過敏になり炎症を起こしやすい状態に。
■ 皮膚の構造〜真皮
【真皮】
お肌の張りや弾力、硬さができるところ(表皮と真皮で約2ミリ)で、真
皮成分には、コラーゲン、エラスチン、酸性ムコ多糖類があり、同じ真
皮にある繊維芽細胞からつくられます。その繊維芽細胞には毛
細血管が栄養を送っていて、真皮部分には、毛細血管、汗腺、皮脂腺、リ
ンパ管、神経、毛根などが通っている重要な部分で皮膚の本体にあたりま
す。
【コラーゲン】
コラーゲンは、タンパク質からできていてベットのスプリングのように束
になって、お肌を支えています。 加齢や紫外線の影響によって減少した
り、変形してシワやたるみの原因になります。
【エラスチン】
コラーゲンをゴムのように束ね、バンドの役目となる弾力線維です。
【酸性ムコ多糖類】
コラーゲンとエラスチンである線維の周りにあるのが基質ともいい、酸性
ムコ多糖類がスポンジ役割として水分を保っています。
【線維芽細胞】
線維芽細胞は、毛細血管から栄養や酸素が運ばれて、 コラーゲンやエラ
スチン、酸性ムコ多糖類などをつくる工場の役目をしています。
■ 皮膚の構造〜皮下組織
【皮下組織】
皮膚の最下層にあり、筋肉と骨のとのくぼみにある脂肪を含んでいる部分
。大部分が脂肪で、体の部分によってつきかたが違います。
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